おまえどこ中?

最終学歴 オールフィクション

やわらかなおまえ

「子供のころは今好きなものを一生好きなんだろうなって疑いもしなかったよ」 「わたしは子供のころに読んだ少女漫画のときめくセリフを今でも求めてるよ」 「オタクだね」 「違う。夢見がちなだけ」 「いやオタク」 「それで子供のころに好きだったものは何…

スーパーフィルム

さよならは言わない 愛の花束 恋の矢 願えば叶う いちずな願い ニュームーン 再開の時 あなたのもとへ 心は軽はずみ 真夜中の乙女 ベルリンの騎士 朝が来る前に

冬、夏

寒さというものは忘れていたいろいろを思い出させてくれる。人間があたたかい生き物なんだってこと、東京の空も澄んでくれば綺麗なこと。マフラーを巻けば自分の温度で暖かいこと。 あなたはいつでも暖かくて眩しいけれど、内側が凍えたことはないのかしら。

子供の頃、親や祖父母に手を繋がれるのが一番嫌いだった。家族から責め立てられて、発言しても無駄だけど感情は込み上げてきて堪えきれずに涙を流すと、君のことは愛していますよわかってねみたいに突然頭撫でたり抱きしめてきたりするの本当に気持ち悪い。

July 2016

ほとんど雨の降らなかった梅雨が明けて、気温は上昇。カラッとしていればいくらかいいものを、空気は纏わりつくような水分を抱いて鬱陶しい。晴れているのに霧が出ている、みたいななんとも言えない中途半端な天気である。しっかりしてくれ。 大学最後の夏休…

捨てるな

ひとこと、触ってみたかったって言ってくれたら許してあげちゃうのにな

山の斜面で恋をした

どこに行ってたの 女の子が多いところ キャバクラ? まあ、でもお前よりいい女がいないことを確認してきただけだよ。付き合いで行っただけだし。 ふーん 不満げだねえ 嘘は悪いことじゃなくて、寂しいことなんだよ。 俺を寂しいやつだっていいたいの? 人を…

一夜限りの本当の愛

「いい夜だよ。少し歩こう」 「怒った顔も可愛いよ」 「美白の秘訣は不登校になることだよ」 「彼氏作らないんじゃなくてできないんです」 「Tシャツジーパンで様になる男女」 「まだあったかい缶コーヒー飲みたいのにな」 「フィギュアのスカートの中を覗く…

おいしい

目が覚めた。 時計を見ると朝の5時だった。カーテンの向こうはすこし明るかった。めちゃめちゃ眠かったのでもう一度寝た。 また目が覚めた。体が異常に怠い。ふと左腕の切り傷が目に入った。記憶にない。そもそも眠りにつくまでの記憶が全くない。嫌な予感が…

殺すぞ

掛け時計の規則正しい心拍。 か弱く高い電子機器の唸り声。 外は闇。 iPhoneがTwitterのふぁぼ通知で突然光る。 現在、午後23時48分。 眠れますか 眠れません 連日のテスト勉強の睡眠不足と大会前の居残り練習のせいで、今日は家を出る前から疲れた気分だっ…

じゃあほっとかないでよ。

「ほっといたらどっかいっちゃいそうだよな」

超絶ミラクルウルトラグレート大丈夫

誕生日覚えてなくても冬休み中だし忘れられ慣れてるから大丈夫!名前の漢字も間違えたって大丈夫間違えやすいもんね!みんなで撮った写真送ってくれなくても大丈夫ツイッターに載せてるもんね!二人で遊んだこと秘密にしてって言われたら守るよ大丈夫だって…

いっしょうだいすき

自分の中のもの全て、目新しさがなくてつまらない。いつも聴く音楽、思考パターン、好きな服のシルエット、いつも着るブランド、好きなアニメ、好きな映画、好きな小説、好きな漫画。世界は新しいもので溢れているのに、自分は全然新しくなくて、ここから一…

ごめんね

「ごめんね」 あ、 「僕、佐久間さんのこと女として一度も見たことない」 数えたって虚しいだけ。数えないけど、何回目かな。勇気を出した告白、帰り道。たばこの煙と人間をかき分けて乗った電車の、窓の奥はキラキラ、街灯の街。人間の街。なんでもある新宿…

それなりの

甲州街道大きい横断歩道の真ん中に取り残されて左右は知らないくるま、世界には、私たちだけだね

半分こ

パピコ チューペット 肉まん 手袋 ピアス 所得

dead end lover

ささくれだって 愛してくれなきゃ 報われない

ざらざら

床にいるワニに全体重をかけて窒息させている。ワニの圧倒的な顎の力で今にも跳ね返されるであろうが、とりあえず今のところはイケる。希望はある。口と目を自分の腹で覆うようにして押さえつけた。ひんやりとしたおうとつを、柔らかな腹の肉が衣服の下から…

砂時計

命を減らして思い出を増やす

それはそれでOK

ぎゅっと近づいてくるくせに、こっちからは近づけなくて、気づいたらそっと離れてる

肩が触れる距離

明日のデートは雨が降りますように 傘はわざと忘れます

チーム告白できない組 告白の方法(提案)

・お弁当の中身はケチャップで好きと書いたオムライスで、わざと揺らして走って渡しに行く ・「」ってだけ書いてメール送る ・「お前がほしいものなぞくれてやる!!」つって胸ぐら掴んでキス ・クリスマスイブの深夜に窓から突然入って「こんばんは!サンタ…

わかる

全てに対して投げやりな気持ちだから君は人のことを愛せていないとか、他人から言われるんだろうな

生きて腸まで届いたビフィズス菌

はやく死にたい

したいこと

「不明なアーティスト」ってアーティスト名で「不明なアルバム」ってアルバムに「トラック1」っていう曲発表したい。

了う

いい加減にしてほしい。 手許のスパークリングワインの底から昇る泡が、弾けて消えるのを数えることにも飽きました。 あんたはいっつも話が長い。 気まずく重い空気の所為。 せっかくのお料理に手をつけないまま、それの温度は下がっていく。 「あんたがここ…

ロンリー・ザ・プラネット

わたしが止めなければ、誰も止めない。 延々とループするアラームの音が部屋に響く。止めて、まだ微睡みの中と今を、行ったり来たりする脳。気だるい体を無理やり動かしベッドから出る。冷たいフローリングが、素足から温度を奪う。カーテンを開けると、外は…

kill time

毎日夜になると寂しくって、天井が落ちてきて潰される。闇に吸い込まれて溶けて消えそう。日中は作業すれば紛れる感情も、眠りにつくまでの数秒で全てが蘇る。目が開けられないくらいに眩しい夏の陽は、強いフラッシュで肌のアラを消すみたいに心のデコボコ…

ラブホテル 休憩プラン 3h

長く感じたら別れろ

わかってきた

黙るタイミング